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揚心館 CONTENTS

僕は君たちに武器を配りたい

更新日:2022年8月10日


「僕は君たちに武器を配りたい」瀧本哲史著


現代版!自らの手にて「希望」を持つ、社会で持つべき「武器」を持つといったことを追求した本です。副業の解禁、独立、起業、世界へ羽ばたく・・・あらゆることで社会で生きるための「ゲリラ戦」を展開することの重要性を説いています。


本書は、著者のこんな言葉で始まります。

本書は、これから社会に旅立つ、
あるいは旅立ったばかりの若者が、
非常に残酷な日本社会を生き抜くための、
「ゲリラ戦」のすすめである。
......
「希望は自分で作り出せる」

 すべての産業において、「コモディティ化」という資本主義が進んでいます。「コモディティ化」とは、商品やサービスの高品質・低価格化が生じ、そこで勝ち残ることで莫大な利益を得ることができる世界規模のゲームが展開されています。これにより、世界規模で、高所得者と低所得者の格差が広がっています。ものだけではなく、人の仕事も「コモディティ化」が進んでいます。付加価値があると思っていたことが、時代とともに付加価値がなくなり、商品、サービス、仕事が淘汰され、弱小は消えています。

 例えば、商店街やスーパーで売っているものが100円ショップに突然現れ、付加価値があると思って商売をやっていた古いプレイヤーが、突然、品質や市場価値を持ち、安いものを準備された新しいビジネスプレイヤーにもっていかれます。それが当たり前のように生じ、あたりまえのように高品質低価格が生じています。

 コツコツと真面目に働くことが美徳だと考えていた時代なんか古く、淘汰されます。


 ここで重要なことは、付加価値が大きいこと、競争相手が多いところでは、時間との経過とともに「コモディティ化」が浸透します。勉強ができてTOEIC、資格、学歴、営業実績の一定の基準を持っている人がゴロゴロと一杯います。企業は、安い労働力で、優秀な人材を確保しようとしています。 結果、競争が激しいところは、その対象は日本人だけではなく、外国人、AI化のコンピュータだったり し、ワーキングプワーが増えると言っています。これが企業のスタイルであり、グローバル標準だと強く説いています。 そして、世間で付加価値があると思われていたスペシャリスト( 歯科医師、会計士など)であろうとも時間とともに、同じことができる人が増え、コムティティ化がすすめば淘汰されます。


 資本主義は、強者と弱者を生み出すきっかけになっています。がんばればなんとかなるという甘い妄想ではなく、現実をちゃんと直視することが大切だ!です。自分の人生のプランを考えるために、資本主義の本質を理解し、非常に残酷な日本資本主義社会で生き抜くための「武器(思想)」の持ち方を伝授してくれています。そして、生き抜くためには「ゲリラ戦」だと訴えています。

そして、これからの社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者が、非常に残酷な日本社会を生き抜くためにの「ゲリア戦」のすすめです。社会にでるまでに何を考えるべきかを考えることができます。者へのエールの本ですので、今の子供たちは、大人の資本主義の犠牲者だと言うのです。


  • 子どもは、ソーシャルゲームが好きです。経験値があがるとクリアーしていくことから「努力は報われる」と言う理想を作り上げている。著者は、皮肉に思えて仕方がない、かわいそうだと。

  • 身近なところでは、学生の就職活動のためのビジネスなんかは、子どものためじゃなくて、大人の都合だと言っています。資格ビジネス、塾や進学教室も同じではないでしょうか。世界は変わってきているのに、処理能力が高く、できるだけ高い学歴を獲得するためのゲームは続いています。流されないようにしましょう。

若者の就職について

今の新卒の子はかわいそうだよ! 安い労働をして、辞めて、また、ブラック企業に就職してしまう負の連鎖の子がでています。身近なところでは、学生の就職活動のためのビジネスなんかは、子どものためじゃなくて、大人の都合、つまり、「大人の資本主義の食い物」だと言っています。資格ビジネス、塾や進学教室も同じではないでしょうか。世界は変わってきているのに、処理能力が高く、できるだけ高い学歴を獲得するためのゲームは続いています。流されないようにしましょう。


そこで、学生に就職することへの注意をしています


  • ブラック企業の業績があがっているところは、やたらにCMをやっている

  • カリスマ社長がいるところは奴隷になりやすい

  • 40代、50代の役職者が幸せに働いているところは、若手社員の犠牲に成り立っていることが多い

良い企業とは、

高級ホテルチェーンを世界で経営するマリオット・グループはホテルマネージャの心得として次のように述べている。「従業員に対してはお客様のように接しなさい。そうすれば従業員はあなたが接したようにお、お客様に接するでしょう」つまり、従業員を大切にする会社は顧客を大切にする会社なのである。逆にいえば、顧客を大切にしない会社は従業員も大切にしない会社なのだ。会社のビジネスモデル自体がお客さんを小馬鹿にしている、あるいは馬鹿なお客さんをターゲットにしている会社は長期的には未来がないと考えていいだろう。
日本で生き残る4つのタイプ

稼げる漁師を例えています。


  1. とれた差かなをほかの場所に運んでい売れることができる(トレーダー)

  2. 一人でたくさんの参加あをとるスキルをもっている(エキスパート)

  3. 高くうれる魚を作り出すことができた漁師(マーケター)

  4. 魚をとる新たな仕組みを作り出す漁師(イノベーター)

  5. 多くの漁師を配下に持つ、漁師集団のリーダー(リーダー)

  6. 投資家的な漁師(インベスター)

そのなかで、ダメなタイプは、1.と2.です。


・ トレーダー(足で運んでやれる営業、時間で働く)

・ エキスパート(陳腐するあっという間にいらなくなること)


なんか「お金持ちお父さん、貧乏人お父さん」と同じですね!この後、団塊の世代、団塊の世代ジュニアのダメダメさが続きますが、興味ある人は読んでみてください。

 

瀧本哲史氏は東京大学法学部を卒業後、大学院を経ずして研究科助手に抜擢されました。それほどの能力があるのなら、そのまま学者として大成できたのにも関わらず、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社することを決断し、日本交通等の改革で手腕を発揮。独立してからはエンジェル投資家として活躍しつつ、京都大学客員准教授という立場から「起業論」を説いていました。2019年にお亡くなりになりました。残念です。

 

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